EPISODE 02

リモートワーク基盤構築の記録

リモートワークで利用するアプリを検討する

前回までのエントリで、VPN、ファイル共有、メールサーバ、カレンダ共有、ディレクトリサービス、アプリ、コンテンツ配信、デバイス管理、キャッシュサービス、紛失・盗難対策、キッティング手順などiPadをリモートワークで利用するための運用基盤については構築することができた。

次に検討するのが、エンドユーザが利用するアプリ。一言でアプリといってもエンドユーザがApp Storeで適当に選んだアプリやサービスを使い出すと、全く統制が取れなくなる。そのため、ある程度想定する業務に適したアプリを管理者側で選定しておきたい。

アプリの区分

iPadで利用できるアプリは端末にプリインストールされているもの、App Storeで公開されているもの、自社で開発した専用アプリ、と大きく3つに区分される。

プリインストールアプリ

端末購入時にプリインストールされているアプリについては、ユーザ操作で削除できるもの、プロファイルマネージャで表示させないもの、どちらもできないものを整理し運用での利用可否を検討する。例としてカメラアプリはユーザ操作で削除不可能だが、プロファイルマネージャで制限が可能になる。マップアプリはユーザ操作で削除可能で、かつプロファイルマネージャで制限も可能。などと個別のアプリを残すか削除するか、プロファイルマネージャもしくは端末設定で制限かけるという整理をしてアプリごとに対応を検討する。

App Storeアプリ

App Storeで公開されているアプリは、前提としてユーザに自由にインストールさせるべきか、プロファイルマネージャでApp Storeの利用を制限し、管理者が配信するアプリに限定するのかを検討する。管理者が選択する場合は事業継続性やセキュリティの観点から、以下の実績があるアプリベンダを選択したい。

Appleでは少なくとも年に一度はiOSのアップデートがあるため、可能な限り迅速に最新OSに対応するアプリが望ましいはず。これはApp Storeから過去の更新履歴とOSのアップデート履歴を付き合わせればわかる。当然だが、アップルが提供するアプリはOSアップデートとほぼ同時にアプリのアップデートも行われるし、Server.appとの連携も考慮されているため、OA系のアプリはAppleが提供するMail、カレンダー、メモやPages、Numbers、Keynoteを選択する方が、運用は楽になるだろう。またマイクロソフトやGoogleも比較的アップデートは早い。逆に個人で公開しているアプリは、アップデートをするかどうかが未知数のため、組織としてサポートするアプリに加えることは望ましくはない。

自社開発アプリ

特定業務での利用で自社で開発するアプリを配信するケースでは業務に合ったアプリを利用できるのが大きな強みだ。その反面、常にOSのアップデートやバグ対応を意識しながら運用を行う必要がある。年々アプリの開発工数も増えているため、内製化するにしても外部ベンダを利用するにしても、当初の開発予算の他にOSアップデートに対応するための予算も確保しておく。その上で本当にiOSを取り巻く環境の変化に対応できるのか、組織としてメリットが出せるのかを十分に検討する。プレゼンや商品紹介資料であればiBooks Authorで十分に高品質な資料が作れるはずだし、顧客や商品データベースもファイルメーカーなどiOSでの利用を想定したデータベースを使うことで、OSアップデートに関わる工数も必要最小限に抑えることができる。

いずれにしても、運用中にエンドユーザの業務を止めたり、混乱させたりするのは本末転倒なので組織としてサポートするアプリは慎重に検討したい。